ずいぶんと重い額縁だったが、あなたは慎重に持ち上げ、絵を壁から外すことができた。
絵があった部分には、ぽっかりと穴が開いている。
大人一人がようやく通れるほどの大きさだ。
風が緩やかに吹き込んでくるところからすれば、どうやら外に通じているようだ。
あなたは恐る恐る穴に入り、その奥にあった階段をのぼる。
どれくらい上がっただろうか、先の方から光が差し込んできた。
あれは、太陽の光だろうか。
あなたは光を目指して駆けた。
そして、ついに。
「ッ!!」
今まで暗い場所に居たせいか、急に広がった明るい世界に目が慣れるのに数秒を要した。
燦々と降り注ぐ陽光と、一面に広がる美しい花畑。
あなたは、脱出に成功した。